人工大理石にも種類がある
調理台や洗面台に人工大理石が多く採用されています。
人工大理石とは、樹脂を主成分とした人工素材。
いわゆるプラスチック製品です。
メーカーによっては人造大理石と表記しますが、ここでは人工大理石に統一して解説していきます。
人造大理石と人工大理石の違いについてはこちらの記事を参照ください。
さて、一言に人工大理石と言っても、大きく2種類に分かれます。
ポリエステル系とアクリル系です。
同じ樹脂でも、素材が変われば質感や耐久性等は異なります。
ポリエステル系の特徴
- 天然繊維に代わる素材として開発され、衣料品やペットボトルの原料等に使われている。
- アクリル系よりコストが抑えられる反面、質感や耐久性等では劣る面が多い。
- 太陽光等の紫外線に弱く、経年劣化で黄ばみや反りを生じる。
- 熱に弱く、熱い鍋等を置くと亀裂や変色を生じやすい。
- アクリル系より衝撃や傷に弱い。
- 浅傷でも補修が伴うと周囲との違いが目立ちやすい。
- サビが付着すると取れにくい。
アクリル系の特徴
- 合成樹脂の中でも高い耐候性、耐衝撃性、透明性を持つ。
- 水族館の水槽にも使われている。
- 熱い鍋を置いた程度では破損しない。
- 衝撃には強いが、表面は傷が付きやすい。
- 浅い傷であれば補修可能。
- ポリエステルより原料費が高額で製造工程が多い。
我が家の場合
我が家では、調理台がポリエステル系、洗面台がアクリル系の人工大理石です。
用途が異なるので単純に比較はできませんが、実際に使用してみての感想等を紹介します。
見た目の違い
アクリル系は透き通ったクリアな印象を受けるため、高級感が感じられます。
ただ、石材系の模様が入っていないと見た目に大理石という感じがせず、プラスチッキーな印象が拭えません。
ポリエステル系は透明感が無く、くすんだ印象を受けるので、アクリル系と比較すると安っぽく見えるかもしれません。
良く言えば柔らかくて優しい印象を受けます。
触れた時の質感
アクリル系はツルツル、ポリエステル系はサラサラという感じです。
ポリエステル系の方が硬質感や摩擦係数が高い印象を受けるので、キッチン台に置いた調理器具は幾分滑りにくいかも?
耐久性
今のところ、どちらにも目立った損傷や変色はありません。
アクリル系は見た目に透明感がある分、光に当たると細かな線傷が目立ちやすいです。
洗う際は固いブラシではなく、メラミンスポンジなど柔らかい物がお勧めです。
ポリエステル系は熱に弱いと聞くので、鍋などを置く際は直置きしないよう注意しています。
対汚性
アクリル系は表面がツルツルとしているので、汚れが付いても落としやすいです。
とは言え、まめに掃除はしていても、小さな鱗汚れみたいなものは付いてしまいます。
ポリエステル系は色汚れに弱いと聞きます。
染毛剤、子供の習字道具や絵具類など、色にまつわるものを扱う際には注意した方が良いかもしれません。
まとめ
素材としてはアクリル系に優位がありますが、その分コストが上がります。
勿論、ポリエステル系が粗悪品というわけではありません。
ただ、洗面台や調理台は長く使う物ですから、予算に余裕があるあらば素材に拘っても良いのかなと思います。
カタログやHPの写真で素材感を見極めることは困難です。
やはり、実際にショールームへ赴き、見て・聞いて・触って違いを確かめることをお勧めします。
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