キッチンの間取りで注意すること

LDK

はじめに

来客時、LDKの中で特に見せたくない場所はキッチンだと思います。

常にモデルルームのように整然としたキッチンなら良いのですが、現実は違います。

大抵は洗い物や調理器具等が置かれていて多少なりとも雑然としているものです。

少なくとも我が家ではそうです。

せっかく広いLDKやパントリーを設けても、そういった光景が目に付きやすい間取りでは意味がありません。

そこで今回は、キッチンの間取りを考える上で注意すべき点を解説します。

間取図の比較検討

分かりやすく解説するためにLDKの間取図を2つ用意しました。

いずれも18帖(キッチンは5帖)のLDKであり、配置している家具等は全て同じものです。

異なるのはキッチンの配置のみです。

パターン①

こちらはLDKに入ってすぐ脇にキッチンがある間取図です。

一見すると、玄関からキッチンまでの動線が短く、買い物をしてきた食材を運び入れたり、ゴミを外に持ち出したりするのに利便性が高いように思われます。

また、室内空間を横いっぱいに利用するため、視覚的にも奥行きが感じられて広く見えます。

しかし、これを来客の目線で見るとどうでしょう?

赤い矢印は来客の動線を表します。

来客を通す際はリビングソファや食卓の方へ案内することになります。

すると、いずれの動線からもキッチンが丸見えとなってしまいます。

パターン②

こちらはLDKの一番奥にキッチンを配置した間取図です。

この間取りならばアイランドキッチンでもない限り来客の視界に入ることはありません。

家族としても、調理後や食後の雑然とした状況を見ずに済むため、視覚的ストレスを感じることがありません。

ただし、この間取りはLD部分が手前側に寄るため、室内空間が狭まって感じるデメリットもあります。

まとめ

YouTubeでルームツアーを見ていると、パターン①のような間取りを意外と多く見掛けます。

中にはキッチンの真横を通過しないとリビングに入っていけない間取りもあり、HM側の配慮を疑問視したくなる建築事例すらあります。

間取りを考える上で重要なのは、空間を立体的に捉えて、実際に生活する時のイメージを膨らませることです。

短い家事動線ばかりに捉われると、平面上は理想的な間取りであっても、いざ完成した後に思わぬ欠点が露呈して「後悔ポイント」に繋がる危険性があるため、注意が必要です。

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