「北向きの片流れ」を勧めない理由

太陽光発電

はじめに

シンプルでスタイリッシュな「片流れ」は人気がある屋根形状の一つです。

我が家でも片流れを採用しており、近隣の分譲地でも多く見掛けます。

しかし、個人的に「これは避けた方が良い」と思う片流れがあります。

それは、北向きの片流れです。

今回は、その理由を技術面以外の観点から解説していこうと思います。

避けた方が良い理由

雨水が全て北に流れる

 

片流れは一方向に傾斜した屋根を言います。

つまり、雨が降ると、ほぼ全ての雨水が屋根が傾く方向に流れ落ちます。

雨樋や外構等により敷地外への排水きちんと行わないと、敷地の北側を中心に雨水が溜まり続けることになります。

湿気が留まり続ける

 

東西南北の内、最も陽が当たりにくいのは北側です。

東西から陽が差し込んだり、風通しが良い場所ならまだしも、基本的に北側は乾きにくい方位と言えます。

外壁に付着した雨水や地表の水溜りは乾きにくい上、大量の雪が落ちれば長期間にわたり残存し続けます。

結果的に湿気が留まり続けることになります。 

カビ・苔が発生しやすくなる

湿気を含んだ状態が継続すれば、カビ・苔が発生しやすくなります。

カビ・苔は外壁の劣化を促進させ、家の美観を損ねます。

また、カビによるアレルギーは住人への健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。

太陽光発電に向かない

 

片流れは太陽光パネルを乗せやすいというメリットがあります。

 しかし、北側の屋根は発電効率が悪いため、十分な成果を期待できません。

 詳細は別記事にまとめてありますので、そちらをご覧下さい。

まとめ

住宅においては断熱性・気密性が特に重視されますが、私は排水もきちんと考慮すべきだと思います。

また、エネルギー資源の確保電気代高騰が懸念される昨今において、太陽光発電の必要性は今後ますます高まることが予想されます。

これらの問題に対して屋根は重要なポイントとなるため、デザイン性ばかりに捉われず、これらの問題も考慮した上で慎重に検討することをお勧めします。

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