はじめに
土地選びで一般的に重視される条件には、
- 価格
- 面積、形状
- 日照条件や風通し
- 勤務先や通学先までの距離
- 病院や商業施設の有無
- 電車やバス等の公共交通機関の充実
などが挙げられます。
しかし、複数回の転居を経験してきた我が家としては、更に確認しておくべき問題もあることを身を以て学んできました。
今回は、土地の状態や地質の面に焦点を当てて紹介していきます。
注意すべきポイント
ハザードマップ
山際や河川の近くは必然的に自然災害のリスクが高まります。
我が家では、過去の転居先において、近隣住民から「ここは川が近いけど今まで水が溢れたことはないから大丈夫ですよ」と言われるも、その年に洪水に見舞われるという経験をしました。
事前に地域のハザードマップを確認するのは勿論のこと、危険区域外であっても近接する場合には油断しないことが重要です。
土地の高低差
水は高い場所から低い場所へと流れていきます。
一見して平坦な土地であっても多少の高低差は存在するものです。
もし自宅が周囲より低い位置にあると、周辺で降った雨水が敷地内へ押し寄せてくることになります。
実際、現在の我が家の前の道路は周囲より少し低くなっており、雨水が流れ込みやすい状況だったので、あらかじめ土地のかさ上げを行いました。
水捌けの悪い土地
上記項目に付随しますが、水捌けが悪い土地だと雨水の被害がより深刻化するおそれがあります。
水捌けの悪さは、庭の管理だけでなく家の耐久性にも影響を及ぼします。
地質の改善は容易ではありません。
- 雨水が外部から敷地内に流れ込みにくい。
- 雨水が敷地外に排出されやすい。
- 雨水が敷地内に溜まりにくい。
という点を重視した外構計画を練ることも重要です。
埋立地・造成地
どれだけ耐震性・免振性に優れた家でも、その土台となる土地に問題があっては意味がありません。
地盤調査で軟弱と指摘された場合には補強工事が必要になります。
特に注意すべきなのが、
- 湿地帯・沼地・河川・田畑等の埋立地
- 山や傾斜地を切り開いた造成地
です。
年月を経て地盤沈下が徐々に進行したり、大地震の際に液状化現象が生じることが懸念されます。
簡易的な観察方法として、近隣の住宅や道路を見てみましょう。
- 家の外壁に亀裂が入っている。
- ブロック塀に高低差が生じている。
- 電柱に傾きが生じている。
このような現象が目立つ地域は要注意です。
まとめ
近年の自然災害を見ていると、過去の安全は必ずしも信用できないことがよく分かります。
最低でも地域のハザードマップだけは事前に確認しておきましょう。
地盤に関しては、土地の形成過程をよく確認し、埋立地や造成地の場合にはリスクが潜んでいる可能性を考慮しましょう。
地名に「川」「谷」等が付く地域は危険という話をよく聞きますが、余裕があれば昔の航空写真や古地図で土地の歴史を調べてみることも大切だと思います。
また、日常生活は晴天ばかりではありません。
むしろ重要なのは悪天候時の状況を知ることだと思います。
特に雨水の流れを注意深く観察してみて下さい。
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