注文住宅を検討するに当たり、「どのような費用がどの程度必要になるのだろう?」と疑問に思う方は多いと思います。
そこで、今回は我が家の経験を基に、注文住宅に必要な費用の内訳を解説します。
この記事を読めば、大まかにでも費用の全体像が見えてくると思いますので、参考にして下さい。
総費用
注文住宅を建てるために必要な全ての費用を、一般的に「総費用」と言います。
総費用の内訳は、概ね
- 本体工事費
- 付帯工事費
- 諸費用
の3構成となりますが、HMによって名称や各費用の振分けが多少異なります。
各費用が総費用に占める割合は、
- 本体工事費 70~80%
- 付帯工事費 15~20%
- 諸費用 5~10%
と言われています。
ただし、この割合は、
- 住宅の仕様・工法やオプションの有無
- 地盤や立地等の土地条件
- 長期優良住宅等、住宅性能に関する等級取得の有無
- HMの金額設定
等により多少変動します。
ちなみに我が家の場合は、
- 本体工事費 85%
- 付帯工事費 14%
- 諸費用が 1%
でした。
本体工事費
「本体工事費」とは、建物本体の工事費用を言います。
HMによっては「建物本体工事費」「本体価格」とも言います。
具体的には、
- 基礎工事費
- 躯体工事費
- 内装工事費
等が挙げられます。
広告等に記載される金額の多くは、この本体工事費です。
また、いわゆる「坪単価」とは、本体工事費を基に算出される場合が多いです。
内装・設備等のオプション(追加やグレードUP)は概ねここに含まれます。
付帯工事費
「付帯工事費」は「建築諸経費」等と記載される場合もあり、建物以外にかかる工事費用を言います。
具体的には、
- 解体工事(予定地に建物が残っている場合)
- ガス給排水工事費
- 仮設工事費(電気・ガス・水道)
- 地盤工事費(地盤調査や地盤改良等)
- 外構工事費(駐車場、塀、車庫等)
- 照明、カーテン、エアコン設置費
等が挙げられます。
地盤改良のように実際に調査しないと必要性が判明しない項目には「別途」や「敷地条件による」等と記載されたり、概ねの見込額(100~150万円程度)が計上されたりします。
外構工事費については、建物と併せてHMに依頼したり、HMに外構業者を仲介してもらう場合に計上されますが、自分で業者を探す場合は関係ありません。
照明・カーテン・エアコン設備費は、HMによっては標準仕様で付いてくる場合もありますし、別の費用項目で計上される場合もあります。
諸費用
「諸費用」は「その他必要な費用」等と記載される場合もあります。
具体的には、
- 長期優良住宅や省エネ等級等の申請費用
- 各種補助金の代行手数料
- 登記費用や印紙代
- 地盤調査費
- 工事車両の駐車場代(必要に応じて)
- ローン手数料
- 地鎮祭費用
等が挙げられます。
また、
- 設計料
- 工事管理費(品質管理費)
- 残土処分費用
等が諸費用または付帯工事費に含まれる場合もあります。
設計料や代行手数料については、HMによっては請求されない(元々価格に反映されている?)場合もあります。
まとめ
残念ながら、広告に記載された本体工事費だけでは家は建ちません。
各費用の割り振り方はHMによって様々ですが、我が家に残る複数の資金計画書を見返すと、総費用に占める本体工事費の割合は80~85%程度でした。
つまり、本体工事費2000万円の家なら、総費用は概ね2500万円と推定できます。
マイホームを検討し始めたばかりの方は、最終的にはこれくらいの費用が掛かってくるというイメージだけでも掴んでおくと良いと思います。
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