はじめに
最近は浴室に窓を設けない家も増えているそうです。
我が家では、アパート時代に窓が無い浴室を経験したことがあります。
集合住宅の間取りの都合と割り切っていましたが、違和感を感じつつも大きな不便を感じたことはありませんでした。
そんな経験もあり、新居の間取りを決める際、浴室に窓を設けるべきか検討した時期がありました。
結果的に我が家では「窓有り」を選択しましたが、実際に生活してみて色々と思う点も出てきました。
浴室窓の有無について悩む方は少ないかもしれませんが、注文住宅を建てる上での一つの考え方として捉えて頂ければと思います。
窓の有無について考えるポイント
断熱性・気密性
窓は家の中で一番外気の影響を受ける箇所です。
窓は壁に穴を開けて設置するわけですから、当然のことながら、浴室内の断熱性・気密性は低下します。
我が家の浴室窓はアルミ樹脂複合サッシのペアガラスで、横滑り出し窓(内倒し窓)を採用しています。
窓からあからさまに冷気を感じることはありませんが、冬場に窓付近に手をかざすと、幾分外気の影響を感じます。
換気
基本的に換気扇がしっかり機能していれば換気機能に問題ないと思います。
カビキラー使用後も換気扇を「強」で回せば窓を開ける必要性は感じません。
「換気扇が壊れた時に困る」という懸念はありますが、普段からメンテナンスに気を配っていれば然程恐れる事態ではないと思います。
因みに、アパート時代に浴室換気扇が壊れて修理までに1ヶ月を要した経験がありますが、この時は窓有りだったので助かりました。
清掃
窓があると窓枠やシーリング部分に汚れが蓄積したり、結露によってカビが発生しやすくなり、メンテナンスに手間が掛かります。
眺望・採光
坪庭を眺めながら入るという目的でも無い限り、浴室窓に外部との繋がりや開放感を求める方は少ないと思います。
窓面積が大きければ眺望や採光に有利ですが、断熱性・気密性を考えれば不必要に大きな窓は設けるべきではありません。
そもそも浴室の主な利用時間は夜なので、浴室内からの眺めや採光を気にする機会は殆ど無いと思われます。
防犯
浴室は外部の目が届きにくい位置に設けられがちです。
言い換えれば、外部から死角になりやすいため、浴室窓は泥棒の侵入口になりやすい傾向があります。
格子窓の防犯効果は決して高いとは言えません。
予算
窓は各室1箇所は標準で付いてくるものだと思います。
標準採用の窓を無くして建築費用が削減されるか分かりませんが、削減した費用を別の住宅オプションに充てるという考え方もありだと思います。
性能や大きさに左右されますが、窓の価格は1箇所当たり数万円~十数万円が相場だと思います。
風水
風水的には日当たりが良く、乾きやすく、風通しが良い浴室が望まれるようです。
つまり、窓はあった方が良いということになりますが、住宅設備の進歩により必ずしも窓を設ける必要性は無いと思われます。
例えば、照明を明るいものにする、性能の良い換気扇を設ける等の代替策が考えられます。
結論
浴室に十分な換気機能を備え、断熱性・気密性を重視するのであれは、窓は無くても困らないと思います。
実際、我が家では入居以来、浴室の窓を一度も開けたことがありません。
それでも我が家が浴室に窓を設けた理由は、納戸以外で全く陽の入らない真っ暗な空間があることに違和感を感じたからでした。
以前、浴室に窓が無いアパートに暮らしていた際、何となく居宅内の雰囲気が寂しい、悪く言えば不気味な感じを覚え、小窓でもいいから多少なりとも陽の光が入った方が良いと思いました。
採光を重視したわけではありませんが、浴室に陽が入ると隣接する脱衣場や洗面所も多少は明るく感じるものです。
窓を設けたことに後悔は無いのですが、採用する窓について、今になって思えばこうすれば良かったと後悔する点はあります。
これについては次回に触れたいと思います。
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