無垢床が「温かい」と言われる理由
無垢床が温かいと言われる理由は、中に空洞があるからです。
木の中には吸収した水分を運ぶ管が張り巡らされています。
床材に加工する過程で乾燥させると、管だった部分が空洞として残ります。
この空洞が断熱効果を発揮するのです。
無垢床自体が熱を持ち、床暖房のように温かいというわけではありません。
「温かく感じる」「冷たさを感じにくい」という表現が適切だと思います。
なお、天然木を使用した床材に「突板」がありますが、突板は薄いシート状の天然木を合板に貼り付けたものです。
ですから、無垢床の様な空洞は無く、断熱性が低いので冷たく感じます。
無垢床が「柔らかい」と言われる理由
無垢床で言うところの「柔らかさ」とは、天然木の肌触りや踏み心地から感じ得るものと考えます。
複合フローリングは、合板(薄いベニヤ板を接着剤で重ね合わせたもの)にシート状の素材を貼り付けた物なので、踏み心地が硬くなります。
なお、「無垢床は足腰の負担を軽減する」という話を聞きますが、個人的にはやや誇張された表現だと思います。
木には「柔らかい木」と「硬い木」がある
柔らかい木
木には、柔らかい木と硬い木あります。
柔らかい木には、
- 杉
- 檜
- パイン(松)
などがあります。
柔らかい木は足触りが優しく温かいと言われますが、傷に弱いという弱点があります。
表面保護としてウレタン塗装をすると、傷には強くなります。
しかし、自然素材の上に蓋をするようなものなので、天然木の質感や効能が損なわれるデメリットがあります。
硬い木
硬い木と言われているものには、
- ウォールナット(胡桃)
- オーク(楢)
- バーチ(欅)
- メイプル(楓)
などがあります。
これらは、
- 見た目の美しさ
- 重厚感
- 高級感
を求める方によく採用されています。
また、硬い木は傷に強いと言われています。
その反面、柔らかい木に比べて空洞が少ない(身が詰まっている)ので、肌触りが冷たく感じると言われています。
実際、
- 「せっかく無垢床を採用したのに床が冷たい」
- 「冬はスリッパなしではいられない」
という後悔エピソードをよく目にします。
我が家の感想
我が家は無垢床(杉、パイン)と複合フローリング(樺の突板)を採用しています。
無垢床と複合フローリングでは、足裏で感じ取る触感や表面温度が明らかに違います。
複合フローリングは硬く、冷たく感じます。
対して無垢床は、スリッパが不要とは言いませんが、冬でも足を踏み出すことを躊躇するような冷たさは感じません。
無垢床を採用する際は、
- 色味や見た目の雰囲気だけに囚われない。
- 樹種の特徴や使用感をよく確認する。
ことをお奨めします。
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